独自性を追求するということ


 

結論:

国家や、組織が独自性を追求するってのは、突き詰めると、圧倒的な「個」がいないと無理なんじゃなかろーか。

 

そろそろ31歳になります。

思えば、30歳になった瞬間は、

独身・無職・30歳・(住民表上は)実家暮らしで、

ブラジルにいたようです。

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(photo by俺)

大雨でした。

 

なかなか、レアで婚活偏差値5くらいの、
低スペック人材だなーと、ネタにしていましたが、
そういう話をすると、決して羨望の感情が1ミリも入らない無表情で、
この言葉を言われることがある。

 

「なんか独自の生き方をしていますよね。」

 

 

あいにく、

「変わっているね。」

という悪口を、ほめ言葉と勘違いして、原動力に変えるようなどっかの芸人のようなメンタリティは持ち合わせていないのですが、
先日元教え子の社会人2年目の子に、

「独自性のある俺にしかできないことを会社でやりたいんです!」

と相談されまして、

私自身ここ1年、「独自性を追及する」というフレーズを耳にすることも多く、
ちょっと、もんもんと考えておりました。

 

 

今の私は、独自性の一切ない、超ローカル且つドメスティックな業態の、
しかもフランチャイジービジネス(=極端に独自性を排除した形態)をメインの生業としております。

そんな俺に「独自性」について相談をしてくるなんて、

 

圧倒的人選ミス。

 

この時点で「独自性」についての着眼点が乏しいだろうから、お前が独自性を持つことはたぶん無理だよとか思ったり、言ったりしつつ、

 

その彼曰く、

だって、1位だったじゃないっすか。と。

 

もちろん、店舗運営では1000ある中で、頂点をとったことが何回かあるような、ないような。
その瞬間は同じ場所でモノを見ている人がいないわけで、狭いカテゴリーの中ではSMAP的に言うと、ナンバーワンよりオンリーワン。

その意味では独自性があったかもしれないが、2番手、3番手がいるわけですから、優劣はあっても、やっぱりそこに「独自性」はないでしょう。

起業?
世界一周?
投資?

どれも、やったけど、一言でパッケージ化して語れるわけですから、そんな私に大して独自性はない。

 

 

うむ。独自性。難しいよ。

会社で独自性を追求する云々の前に、そもそも独自性とは?

独自性を生み出し、追求するって考えると、

①他とは違うこと
②維持・追求
③ムーブメントの基点

この3つがどうなんだろーとひっかかります。
(全然MECEではなく、単純に気になるポイントなだけ)

 

①②に関してはですね。

独自性ということですから、

他とは違うことが必要なわけなんだが、

仮に独自のものが作り出せても、

人が3人以上集えば、政治が生じて、類型や規範からズレるものに対して、
同調圧力をもって、ひとつのコアに収斂させる力学が働き、
だからこそ、組織は成立しているわけですから、、

独自性を作り出すのは簡単かもしれないけど、
維持、追求するのはほんと難しい。

 

 

じゃあ、その同調圧力をなくせばいい?

仮に、ダイバーシティに富んだ同調圧力の一切ないような組織を作れたとしても、
それが人口に膾炙して市民権を得てしまった瞬間に、周りからすれば珍しくないわけですから、
独自性がなくなってしまう。

 

ということは、独自性って人から認められた瞬間に、その言葉上の定義を徐々に失っていくものなんじゃないですかね。

 

 

組織が本気で独自性を追求するのであれば、

本気で「あいつ馬鹿じゃねーか?」「あの組織何してんだ?」「あの国ヤヴァイな」

と、思いそれを正そうとする、同調圧力を全て振り払い、
いつの日か「独自性」が乏しくなったそれを懐かしんで、
あぁ、あれは独自性があったね。

と判断されるべきものであって・・・。

 

って考えると、やっぱり独自性を追求するって、めちゃくちゃ難しぞ。

 

そして、③ムーブメントの基点というか、その着火点はどこなんでしょう。

誰が独自性を牽引するのか。

 

「国」が独自性を持つとすると、北朝鮮がいい例でしょうかね。
以前のソ連もそうでしょうか。
色々あるけど、やっぱり
「一点突破する個」が思い出される。

 

会社組織においての独自性をと考えると、これまたスティーブジョブズよろしく、
独自性を牽引するのは実は「個」だったりする。

 

勉強不足かもしれないが、個人の一点突破を経ずして組織が有機的に独自性を作り出し維持したケースってあるんですかね?

世に出るその瞬間は、「あぁこの会社やっぱり、独自性があってすごいなー」と映るけど、

結局は「誰か」がそれを発想し、着火させ、牽引するわけでしょ?

その人材がまた難しい。

 

どういう人がふさわしいのか?

トップである「社長」は、会社という組織の1役職であり、全体最適を採るべきという業務内容を考えると、組織で最も独自性を持ってはいけない人材の1人でしょうか。

 

独自性を生み出し、それを牽引するって、
まわりが「あいつあほじゃない?」とか「きもくない?」「むかつく」といい意味でも悪い意味でも、そういった類の感情を持つような行動をしなければいけないわけであって、
それを持って独自性が生み出せたら、今度は応援され維持し続けるために、またアホでい続けないといけない。

と、びっくりするくらいの孤独ですよね。

 

しかも、大衆が気づく大きな動きをするには、一定のパワーが必要ですから、
大賛成はしないまでも、まぁいいんじゃね。と思う程度に応援してくれるサポーターを巻き込みつつ。。。
という、急いでゆっくり的なアンチテーゼの成立。

清濁併せ呑んで、自家撞着を楽しむとができないとこれまた難しいわけですね。

 

組織において「パワー」を持つ人間は、その「権力」がなくなるのを恐れるので、それを守る方向に舵を切るのは当然であって、むしろそれができない脇の甘い人間に権力を握って欲しくもないですが、権力を得ている時点で、独自性を追求するほどの圧倒的な孤独の演出が難しいわけですし、だからこそ、それができたビジネスパーソンがフィーチャーされるわけで。そこに答えを求めるのは酷ってもんでしょう。

 

うーん。

難しい。

 

社会人2年目の、何の役職もない君が、イメージする独自性とは、部や課の内部の影響下を超え、株主や役員の承認と、周りの応援を得ながら、市場に通用するそれのようなので・・・。

そんなら俺とスタバで話してる場合じゃないでしょ笑

 

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(サンパウロのブラジル日本移民資料館の写真などなど。別に独自性とはあまり関係ないけども)

 

仕事の相談で独自性を聞かれるとは思わなかったが、

サラリーマン・経営者・投資家・世界一周・無職などという一言のパッケージで語れる程度の

人生しか生きていない私という個レベルでは、独自性を語るなんてほんとおこがましいなと最近思った次第でありまして、ましてや何かを動かしたことのない社会人2年目の君が、
「俺しかできない独自性のあることやりたい!」って、

オマエ

独自性の追求

を舐めるなよと。

 

言葉に踊らされすぎ。

 

起業したいとは誰でも言えるし、できるけど、「何で」「何のため」に起業して、「今日現在どこまで準備されているのか」これが超重要でしょう。

 

あーー俺も独自性を追求できる人になりたいなーーと思いつつ、

30代って良くも悪くも自分のできることとできないことが明確になるらしんで、怖いですね。

何が?って、まだ全然それが明確になってないからさ笑

 

まとめます。

国家や、組織が独自性を追求するってのは、突き詰めると、圧倒的な「個」がいないと無理なんじゃなかろーか。

君も俺も目の前のことをまずは、一歩一歩がんばりましょうというどうでも良い話でした。