『希望難民ご一行様』を読んで。 〜世界一周の前に読んでもいいかも編〜


 

今更ながら、古市憲寿の「希望難民ご一行様」を読んだ。

 

結論:

すげーな。

 

オススメ読者:

世界一周したいけど、したあと何があるのかな?と不安を抱えている人。

なんか現状に満足しているような、でも何かを変えなきゃとか思っている人。

 

実は彼は同世代なんだが、ある分野を真摯に追求するとここまでいくんだ。というのを読みながら感じてしまった。

(このすごさを感じることができるくらい自分も真摯に生きたのだと慰めよう)

 

評価を見ると、なんか修士論文としては稚拙だとか、データが荒いとか色々批判もあるけど

読んでて楽しいなら良いじゃん。

そもそもそういった批判を書く人は新書に何を求めているか・・・

 

 

内容は、社会学の修士論文のために、ピーズボートに乗った著者のルポと、そこから導きだされる彼の結論。

P255要約

現代は「ムラムラ(村々)する時代」と表現できる。閉塞感を感じて出口を探してムラムラしているが、実際は決まったメンバーと毎日同じような話しを繰り返して村々している。欲求不満を(ムラムラ)を共同体(村々)へ再編成する装置がピースボートなんだと。

そして諦めろ。

すごく乱暴に言えば、現状に満足してるくせにムラムラしてるならピースボート乗って諦めろ。

である。

 

本書の内容を訳知り顔に分析しても面白くないので、感想に終始すると・・・

1冊の本がゲームとしての完成度が高いというか、伝えたい事をまとめつつ、想定される批判には先回りして一言付言するスタンス。

読んでいて「おーーー」と思う事多数。

しかも最後に「自分も若者だから」なんて言われたらもう、ずるいよね。

 

先日ちきりんさんのブログで、

「AともいえるがBともいえる」とか言う人の役立たなさ

という記事があったが、

Aとも言えそうで、Bとも言えそうな文体がこんなにも面白いんだから役に立つじゃん!

と個人的には楽しかったです。

 

建設的皮肉というか、批判というか。

最後のページにある

「この本のまとめ(東大院生のまとめたきれいじゃないノート)」なんてあからさますぎるけど、

ジャッキー映画のNG集のような心地よさ。

 

文体が軽やかだが、構造は、ビジネスの基本と一緒ね。

想定できることは想定しまくって、想定外に備える。

 

考えられる批判には付言しつつ、最後は自分の主張をエイ!

 

個人的には、コピーライター気取りでの譲歩がなかった部分ではあるが、

「モデル化する若者とスタジオ化する世界」の件なんて、ぜひ、世界一周旅行を志す人に見てほしい。

 

 

日本が好きすぎる俺は、

「だとしても!」と言い続ける建設的な批判者として、この国に希望を見いだそう。

いや、作ろう。と思えた1冊でした。